【魔覇革命】新テーマ徹底解剖~『黒緑アビス』編~
◆はじめに
はじめまして、小判です。
この度、縁あって物書きをさせていただくことになりました。
カードショップのウェブメディアで文章を書くのは初めてなので、慣れないところも多いかもしれませんが、
新しくかつ有益な情報を、なるべく細かい頻度でお届けできるよう努めます。
今回は、アビスレボリューション第3弾「魔覇革命」に収録される新カードを各テーマ毎に紹介していきます。
最初はアビス編です。
自然文明を取り入れたアビスのカードは何が強いのか、どういう風にデッキを組めばいいのか、そして既存のアビスと異なるポイントは何かについて、お話していこうかと思います。
よろしくお願いします。
◆デッキコンセプトを分析しよう
"まずは、自然文明アビスのテーマについておさらいすると、
今弾のオーバーレアである《アビスベル=覇=ロード》に代表されるように、盤面制圧が鍵になっているようです。"
"自軍アビス全体へのマッハファイター付与により、盤面での優位を形成。
ターン終了時の展開により、ターンを返しても負けないようにする、というのが狙い。"
また、アビスの革命チェンジ戦略の根幹を担うカードが、同じく今弾登場の新カード《ア:エヌ:マクア》と《フォック=ザ=ダーティ》。
どちらも《アビスベル=覇=ロード》に革命チェンジができ、リソースの拡張も可能な優秀な5コストアビスです。
登場時能力が非常に強力なことから、革命チェンジで手札に戻ることによって使い回しができるのも良いポイントです。
特に《フォック=ザ=ダーティ》はアビスラッシュ持ちという点も強力で、墓地から走ることによって、手札を1枚増やしながら革命チェンジによる展開が可能です。
マッハファイターによる除去がメインの戦法となるなら、「自分の盤面の強化」と「相手盤面の除去」が直結します。
『デッドダムド』、『シータドギラゴン閃』のようなイメージでしょうか。
面展開をしない相手を想定する上でも、自軍盤面の形成力は必須です。
そんな新生アビスの展開力の補佐を担えるカードとは何でしょうか。
キーワードは今年のテーマの「メクレイド」です。
アビス・メクレイドが可能なカードの中でも強力なのが、この3種類。
展開の中核を担います。
《スパトー》はアビスラッシュを持ちつつ、革命チェンジなどにより場を離れると、メクレイドが可能というやりたい放題っぷり。
《ドスモンマー》は登場時にアビスメクレイド8ができるかなり貴重なクリーチャーです。
《ジャガイスト》はこれらの面展開力を倍化させるスーパーカードで、面を固めるのも即時打点を生めるのも高評価。
「メクレイド」と「アビスラッシュ」、そして「革命チェンジ」。この3つの戦略が絡み合うことで、墓地も手札も山札もフルに使っての盤面制圧が可能になる、というのが『黒緑アビス』の本懐と言えるでしょう。
◆基盤・インフラの話
『黒緑アビス』は『黒単アビス』と異なり、5コスト帯に強力なカードが集中していることから、2→4→5、あるいは3→5のマナカーブを目指すべきです。
《ハニー=マーガニー/「こっちは甘いぞー」》は下面は《ブラッディ・タイフーン》にトリガーがついたようなもの。直接マナ加速に貢献する訳ではないですが、3ターン目の加速札である《喰土邪覇》探しに行く他、上面の《ハニー=マーガニー》がアビスラッシュを持つことから次ターンの《フォック=ザ=ダーティ》への革命チェンジの布石を敷くことも可能です。
《オ・ドユニワ/喰土邪覇》は、下面がメインとなるカードで、《ムボー日和》と同じ効果を持つマナ加速札になります。
これによりマナ加速をしつつ、アビスラッシュ持ちの革命チェンジ元を墓地に落とすことが可能になり、3ターン目に優先的に使用したいカードと言えるでしょう。
また既に発売されているカードに関して言えば、《ドミー=ゾー/「倒したいか?」》はマナ加速と、革命チェンジ元の準備を1枚で同時にこなせる、という点で強力なカードです。
◆フィニッシュ手段は?
さて、この盤面展開と敵獣の蹂躙が得意なアビスですが、いわばこれは地上戦デッキとしての強みになります。
つまり、空中戦に関しては現状からっきしです。
これまでの『黒単アビス』がハンデスによるリソース勝負が可能だった点に対して、『黒緑アビス』はマナ加速にある程度のスロットを割かなければならない都合上、従来のように相手のリソースに干渉する術が少ないと言えます。
デッキとしてのフィニッシュは過剰打点でのゴリ押しも可能ですが、「(盤面の勝負関係なしに)これが決まったら勝ち!」という必殺のムーブを用意しておきたいところです。
(『シータ閃』における《アルモモ》、『デッドダムド』における《VV-8》のようなものと考えてもらえばいいと思います。)
黒単アビスにはできなくて、黒緑アビスだからこそできること。
面展開の主な手段が「メクレイド」であることを加味すると、《アンブレラ=イザベラ》や《ラゼル=ズバイラル》のような、これまでの出番のなかった大型のアビスに焦点が当てられることになります。
《イザベラ》はエレメント除去が可能な点が優秀ですが、墓地を13枚にするのが《ドスモンマー》で山札にカードを返すことが多いために難しくなってしまっています。
対して、《ラゼル》は無条件で相手に嫌な択を押し付けることが可能で、ブロッカー持ちである点も優秀です。その代わり、選択肢は最終的に相手が決めるというカードの性質上、常に最悪の択を押し付ける訳ではない、という点でやや不完全な面も。
いずれにせよ、やや不完全な詰め手段ではあるものの、基本の動きによる多面展開で「まぁまぁ勝ち」の盤面を「ほぼ勝ち」まで持っていく力はあるように思えます。
◆サンプル構築
これまでの内容を踏まえて構築したものがこちら。
デッキとしての基本の動きは、以下のような展開を目指していきます。
①序盤
・《「倒したいか?」》や《喰土邪覇》によるマナ加速
・《「こっちは甘いぞー」》→次ターンに《ハニー》から《フォック=ザ=ダーティ》への革命チェンジ
②中盤(5マナ以降)
・《覇=ロード》と各種革命チェンジ元を用いた盤面展開
・《ジャガイスト》を始めとしたメクレイド群による盤面展開
③終盤
・過剰打点での詰め
・《ラゼル》を着地させた上での安全な詰め
◆まとめ
いかがでしたか。
手探り状態での分析となりましたが、私なりの『黒緑アビス』というテーマについての解釈を述べさせていただきました。
未知のアーキタイプということで、様々なカードの採用が考えられるかと思いますので、皆さんも是非色々試してみてください。
本記事が皆さんの参考になれば幸いです。
ではまた次の記事でお会いしましょう。